レイクサイド

これは湖畔にあるホテルの名前。
湖畔にある別荘地で、妻が夫の愛人を殺害するという事件が起きる。
子供を持つ親たちが受験合宿を開いていると中に。
しかし、その親たちは受験に対して秘密を共有している。
その共有する秘密と人間関係が絡み合い、物語を展開させていく。
妻が殺人を犯したことを隠蔽するためにそれを知る人たちで湖に死体を捨てる。
主人公はおそらく愛人を殺された並木俊介という人物だが、並木が事件に対して違和感を覚えたことから妻による殺人ではないということを見破る。
彼以外の親が受験に対して持つ秘密に対して迫り、結果的に自分が騙されていたこと、子供が殺人を犯したことを見破る。
子供が殺人を犯したことを気づき、それを隠そうとしていた。
受験をする子を持つ親は何でもできる。
これはけっこう驚き。
しかも、受験できていた4人の子供のうち誰がその愛人を殺したのかわからない。
親としては子を信じているが、もしかしたらの可能性を疑ってしまう。
だから、リスクを分散させたいということなのだろうか?
並木俊介はこれを公にしようとするが、もしかしたら自分の子が殺人を犯したのかもしれないと思い最後の最後でこの殺人への工作に加担する。
最後の場面を呼んで、親の秘密に気づいてしまう桐野夏生の「柔らかな頬」を思い出した。